JSSおススメシュリンプ紹介



過去10年より、現在では様々な美しい品種がシュリンプファンを楽しませています。ここでは多くの品種の中からおすすめのシュリンプをいくつかご紹介いたします。
皆様でいろんな品種をどんどん追求して魅力を高めていただければ幸いです!





■レッドビーシュリンプ

現在のシュリンプブームがここまでになったのはこのレッドビーシュリンプを差し置いて他ならない。誰が見てもその美しさに目を惹かれる紅白の鮮やかな色彩は、日本だけでなく世界でも愛好者が絶えないほどの人気ぶりだ。
中国を原産とする天然のビーシュリンプをもとに今日の美しきレッドビーシュリンプが改良されてきた。多くの年月とたくさんのブリーダーたちが切磋琢磨することで今なお進化が見られるシュリンプ界のエースである。
現在ではレッドビーシュリンプが安定期を迎えてだれもが気軽に楽しめるようになったが、過去にさまざまなハードルがあり、今日の基準が作られたといってよいだろう。簡単にその歴史を振り返ってみよう。
当初は茶色のバンドにごく少量白地が乗る程度のワイルド個体からバンドに赤味を持つ個体が突然変異的に得られた。その可能性をさらに広げて赤身はもちろん、バンド部分以外はほとんど透明であった体に対して選別交配の結果、
徐々に白地の面積が増加していき、現在のレッドビーシュリンプにつながる紅白のビーシュリンプにたどり着いた。当然このエビは多くの注目を集め、次第に繁殖・選別に係るファンやブリーダーが増えていった。
原種ではバンド模様が基本となるため、バンド以外の部分に乗る白地の追及は面積が多いほうが理想とされた結果、日の丸やモスラといった表現の個体はより高額となった。
時は前後しているかもしれないが、白地の面積拡大を共通の目標とする流行りの中でスノーホワイトと呼ばれる全身白地のビーシュリンプが世間を騒がせた。当時はその希少性も含めものすごい金額で取引され、
シュリンプブームが全国に疾風のごとく広まったのである。その後時間をかけてさらなる芸術性を追求する流れの中でスノーホワイト血統との混血はボディの色彩の濃度を低減させる結果から、
白地の面積拡大を優先していた選別や交配のポイントが大きく変わることになった。次に重要視されたのが紅白それぞれの色彩の濃さであった。結果的にスノーホワイト血統を含まない個体で選別交配したほうが、
より美しさの完成度を上げることができた結果から、スノーホワイトが出現する血統を排除する傾向がうまれた。現在流通するレッドビーシュリンプはほとんどスノーホワイトが出現することがなくなったのである。
一部のハイブリット血統を除いて現在ブランド名がついているレッドビーシュリンプではスノーホワイトの影は皆無に等しい状況となった。
現在でもこの潮流は不変であり、海外でもPRL(ピュアレッドライン)という血統用語になっている。
そして紅白のバランス、体色、質感、色彩の濃さを筆頭に脚の色、体形に至るまで、さまざまなポイントに重きを置いてレッドビーシュリンプの美しさを総合的に判断される状況になっている。
敏腕ブリーダーたちの功績で、過去にもまして優良な個体が手の届きやすい状況にあるといってよいだろう。






■ファンシータイガーシュリンプ

レッドビーシュリンプの芸術性の高さは単純生産で維持できるものではない。そしてこのファンシーレッドシュリンプはレッドビーシュリンプと比較的似た特色を持つシュリンプであると同時に、新種系の遺伝子を含んでいる場合も多く、
外見から固定率を判断するのが難しい品種である。
もともとはドイツからリリースされた品種であるが、空前の人気となったシャドーシュリンプやピントシュリンプとビーシュリンプの交配から同じ表現が得られることもあり、現在はハイブリットシュリンプにおけるスクランブル交差点
の中心部のような存在となっている。
レッドビーシュリンプと似た特色というのは、まずベースとなる体色がビーシュリンプベースである点。後述するシャドーシュリンプやピントシュリンプはそれらに対して艶のある体色が特徴であり、
フィルムを薄く透明度を高めたような色合いになっている。一方レッドビーシュリンプやファンシーシュリンプでは薄い和紙を何層も重ねて表現した重厚感がある。
ただし、現在のレッドビーシュリンプの完成度に比べてファンシーシュリンプの色彩はまだまだ追及の余地が残されており、まだまだ突発的に発生する見事な色彩の個体を固定、量産するまでには至っていない。
つまり雑種としての混合種なのか、純血を狙う固定を進めるのかも選択肢が多いばかりにこれからの課題に取り組みたくなる。
そういった部分がビーシュリンプに魅力を感じている方にも共感してもらえるべき種類と考えている。ビーシュリンプにはできない力強いタイガーバンドや頭部や腹部に現れるサイケデリックな表現は是非とも
ビーシュリンプを極めた方々に固定率、完成度のアベレージを引き上げてもらいたい。





■ゴーストシュリンプ

色を絶えず濃くしてゆく改良の中において逆方向の魅力があるのがゴースト系シュリンプである。現在ゴーストとグループ化されているこれらの品種は外見からなかなかそれぞれの違いに判断がつきにくいため、急激な流行りとならずにいた。もちろん透明な色彩はいまいちインパクトに欠けるため、それも当然のことだろう。
しかしながら、現在ではその清涼感溢れる美しさに新しくファンとなるシュリンプキーパーも多く、ゴースト系のみで飼育した場合のエビ団子は特有の景色が美しく映る。色素欠落個体ではあるが特に飼育が難しいこともなく、ほかの品種と同様に飼育・繁殖に取り組んでいただきたい。
現在ゴースト系と呼ばれるタイプの中には、ビーゴースト(ビーシュリンプのゴースト)、ゴーストシュリンプ(シャドー血統)、ゴーストピント(ピント血統)、ホルスタインゴースト(ファンシーゴーストもある)、果てはギャラクシーゴーストまで展開される可能性もある。
現在、ゴースト系シュリンプが注目される理由はもう一つある。
それは新しいシュリンプを生み出すときに効果的に働く。からである。
一つの参考を上げると、ビーシュリンプから発生することがあるスノーホワイトはややくすんだ白でありよく見ると黄色味を帯びている。レッドビーシュリンプから発生したスノーホワイトではピンクがかっている場合が多い。
このことは例えホワイト一色の品種であってもその色の裏には別の色素があるということである。しかしゴーストシュリンプはその裏の色素を持っていない。
つまりゴースト系シュリンプの遺伝子を取り入れると一風変わった表現の個体が生まれる可能性が高まるということである。現在一部のマニアやハイブリット交配が盛んな台湾では実際にゴースト遺伝子をうまく取り入れたことによる新しい表現の固定を狙っているようだ。見た目の美しさと未来の美しさの不思議な世界を見る品種といえるだろう。






■レッドシャドーシュリンプ

レッドビーシュリンプの美しさが塗り重ねた漆のような味わいと例えるならレッドシャドーシュリンプはワインレッドと表現したくなる。
透明感のある美しい色合いはエビ団子になったときにも爽快な風景に映る。
シャドーシュリンプ絶世の頃、実はレッドシャドーの人気は価格ともにブラックシャドーの陰に隠れており、特に目立つことはなかった。むしろ排除される傾向にあったといえるだろう。シャドーシュリンプ以降の艶のある体色であるピントシュリンプやギャラクシーシュリンプ、クラウドシュリンプなどはブラック体色の奇抜な色彩で発表されたあと、徐々にレッドタイプがリリースされて人気となる場合が多い。その理由の一つとしてブラック個体に対してレッド個体は劣勢にあたり、赤も黒も選別しないで飼育している場合にはおとずと黒個体の方が発生率が高まり、必然的に赤個体が少なくなるからである。
また、劣性である赤系個体はもともと黒個体に比べて劣性となるゆえ、複雑な模様を表現しにくい傾向にあり、黒個体に比べて魅力的な表現が出にくいのも難点である。
結果的にレッドシャドーはブラックシャドーやターコイズシュリンプの物流量が増えるにしたがって希少性を増し、一部のコアなマニアに支持されるようになった結果、レッドビーシュリンプの伝統を弁えながらもシャドーシュリンプの魅力を追及するようになった。劣勢個体の生産量の希少性が価格と人気を押し上げた事実の一つとして取り上げたい。
また、赤系シャドーシュリンプの体色は淡いワインレッドとほぼ黒に近いブラッディ―レッドのような表現の個体差もあり、観賞する際にも思考を凝らしてしまうだろう。現在でもブラックシャドーやブラックピントシュリンプよりも希少性があり、赤系の価値を引き上げてきた立役者となっている。






■ブラックシャドーモスラ

こちらがシャドーシュリンプ絶世の頃に最高級に位置づけられた品種である。
もともと台湾から輸入・リリースされたのがきっかけのシャドーシュリンプであるが、当時はパンダ・キングコング・フルブラックの3タイプによりランク分けされていた。パンダはビーシュリンプでいうところのバンド柄、キングコングは体の一部、特に頭部と腰部にシルバーバックのような白い斑紋が入る個体が多かった。そしてフルブラックは名前の通り全身真っ黒のタイプである。
価格は白の面積が多いほど安く、白の面積が少ないほうが高額であった。つまりパンダは低額、フルブラックは高額となっていた。
つまりレッドビーシュリンプのバンドとパンダは難易度的に低いため生まれてくる量も多かった結果このような価格の差になったわけである。ビーシュリンプの先入観からか、当時この事実は日本のマーケットにスムーズに浸透し、ビーシュリンプで培われてきた純血を尊重しながら選別・交配を重ねる楽しみはシャドーシュリンプでも大いに盛り上がった。
その後徐々にフルブラックよりの個体が国内では増加して、自分の水槽で憧れの光景を現実のものとした国内ブリーダーに続けとばかりにシャドーシュリンプの流行りは全国に広がった。パンダタイプの価格が下落の一途をたどる一方、混乱を招く事態が発生する。ブラックシャドーの日の丸とモスラタイプの存在にフルブラック至高主義の現状にメスが入った。当時純血を厳守する一方でパンダ柄はバンドに位置し、フルブラックを崇める傾向があったのはブラックシャドーでは日の丸やモスラの柄が出来ないと考えていたからである。しかし時折日本でも一部そのような柄を持つ個体が出現したり、台湾から新たに入手した個体にはビーシュリンプで人気の柄と同じ表現の個体がアップデートされたのである。ビーシュリンプと交配の結果生まれたシャドーモスラは日本人のビーシュリンプ観に見事に同調、フルブラックから一転してベクトルは180度反転したのである。そしてそのモスラ柄かつシャドーシュリンプの遺伝子によって白地が青く染まったブラックシャドーブルーストロングは今でも特有の魅力を放っている。そして驚くことに当時一番安価であったパンダと同じぐらいの価格で入手できる時代にまでなったのである。






■イエローシャドーシュリンプ

シャドーと名前がついているが、こちらはタイガーシュリンプをもとにした改良品種である。名前がシャドーとついている原因としては、台湾やドイツの基準にある。海外ではもともとシャドーという名前は「影」という意味から一色のエビを指す傾向にあった。日本ではフルブラックやフルレッド。つまりブラックシャドー=フルブラックという意味である。
そういった背景より、イエローシャドーは「黄色一色のエビ」となる。そこにはシャドーシュリンプの遺伝子もしくはその新色という意味は全くないのである。現在ではその海外であっても定義は曖昧になり、過去のスーパーヒットの経験からシャドーやキングコングという響きを安易に品種名に取り込んでしまうのか、インボイス名は「イエローシャドー」もあれば「イエローキングコング」もある。一時どちらが本物で偽物かという混乱もあったが、物流経路により名前が変化し混乱を招いただけであった。そしてどちらもタイガーシュリンプの色素欠落個体である。答えは「どちらも本物ではありません(笑)」
もう少し踏み込むとイエロータイガーと呼ばれる原種(ワイルド)個体を選別もしくは累代したものと考えて概ね間違いはないだろう。
前置きが長くなったが、理由やルーツはどうであれ、この透明感ある美しい黄色のシュリンプは、他の品種同様そのまま増やしても十分楽しいし美しい光景が広がるだろう。ただし名前の弊害もあった。リリースされた直後、その勘違いしやすい名前から、様々な品種と交配され、新しい表現を期待したブリーダーやホビーストがたくさんいたが、一様に残念な結果となった。透明一色からは想像できないたくさんのノーマルタイガーシュリンプが先祖返りして生まれてしまったからだ。つまりこの品種はそのまま飼育するだけの楽しみを行うべきだ!
・・と終わりたいところだがこのシュリンプの奥深い世界はまだ続くのである。
このあたりは続編で・・・。





■ターコイズシュリンプ

時代がどうであれ、王道・邪道すべてを語りつくしたとしてもこのターコイズシュリンプの美しさと人気は不変である。
「ターコイズが好きだ!」と胸を張りたくなるのは長い道のりをたどればきっと共感していただけるだろう。
シャドーシュリンプ発生の直後から同時に輸入されたのがターコイズシュリンプである。ブラックシャドーのインパクトに比べると当時のターコイズはやはりまだ美しさに欠けていた。とくにブラックシャドーのリリース初期はフルサイズで入荷することは非常にまれで、人気を得るに従って10mm以下の個体しか入手することが出来ないほどの品薄状態となっていた。
もちろんそれに合わせてターコイズも少々輸入されることとなっていたのだが、10mm前後のターコイズが美しさを発揮するわけもなく・・・撃沈。
それでもなかなかの金額で取引されていたのはうっすらでも青緑色が珍しく、シャドーシュリンプのインパクトがサポートしていたと考えられる。
そして前項でも取り上げたとおり、フルブラックの人気が高まると同時にターコイズの人気は衰えを見せる。実際に経験があるかたならお分かりだと思うが、パンダとターコイズを交配するとたくさんのパンダが出現。たとえフルブラックとターコイズを交配しても大量のパンダが主に出現したのだ。これではフルブラック至上主義の中でターコイズは引き下げ役にしかならないのだ。撃沈。
もう、こうなってはレッドビーシュリンプ界のスノーホワイト状態である。出現するだけで「あーいやだターコイズ」となってしまった。
いや、待てよ、レッドビーシュリンプの場合、スノーホワイトを交配すると、たとえ色彩は落ちたとしても日の丸やモスラ柄が生まれて来たではないか。なぜターコイズとパンダを交配しても一向に日の丸やモスラ柄が生まれないのか・・・やはりフルブラックなどビーシュリンプにはない表現を持つからシャドーシュリンプで日の丸やモスラは無理があるのだな・・・
やはりターコイズは利用価値のないシュリンプである。徹底排除・・・撃沈。
〈中略〉
それでもいまやシャドーシュリンプとは違う需要を持ちづつけているのは単にその美しさが魅力的で、その青緑もかなり濃くなっていることが挙げられる。
過去の道のりは別にしても単純に増やして楽しむにはシンプルに美しい代表格だと思われる。補足を入れると今やターコイズをシャドーやピント、ギャラクシーに交配すると大量のブラックシャドーモスラが生まれる。途中で激変した背景を想像できる方はこの記事を読んでシャドー激闘の時代を懐かしんでくれるはずだ。
ターコイズ万歳!思わぬボーナス的な交配も現在ひそかに注目を浴びている。






■ブラックダイヤモンドシュリンプ

今回のオススメシュリンプ10選ではシャドー系の紹介、もしくは話題が多いがそのシャドー系シュリンプの立役者がこのブラックダイヤモンドである!
実はシャドー系の衝撃的なブームが起こる前にすでにブームは起こっていた。それも同じくフルブラックのシュリンプである。発祥はドイツであったが、基本的に日本ではレッドビーシュリンプをどのように極めてゆくかの途上段階にあった。ある時、ドイツから2種類のタイガー系シュリンプが輸入されてきて話題を呼んだ。1つはゴールデンアイシュリンプ、もう一つがここで紹介するブラックダイヤモンドである。
レッドビーシュリンプはもちろん原種のビーシュリンプから改良されてきたものである。それに対してこちらの品種は原種のタイガーシュリンプから改良されたものであった。ゴールデンアイシュリンプはその名の通り目が金色でボディはなんと透明感のあるブルーにタイガーバンドが美しい品種、ブラックダイヤモンドは全身が漆黒に包まれたインパクトのある品種であった。そしてブラックダイヤモンドはノーマルアイ(黒目)とゴールデンアイ(金目)の2タイプがあり、全身がフルブラックかつ金目の「ブラックダイヤモンドフルブラックゴールデンアイ」はマニア延髄の一品であった。ご存知の方も多いと思うが、ヨーロッパはほとんどの地域が硬水であり、その地域で改良されたこれらのシュリンプは日本に輸入されて際に水質の差に馴染めずに死んでしまうことも多く、当時の飼育者を大いに悩ませた。それでもレッドビーの表現とかけ離れたこれらのシュリンプに熱狂的になるファンも多く、徐々に国内繁殖に成功したブリーダーに多くの関心が集まった。そしてシャドーの登場と共に追及すべきポイントがあまりないとされたこれらの金目系シュリンプはスターから離れることになったのだ。そして今、シャドーシュリンプより平均価格も高価、レア度も追い風、再度人気の的となり見事復活を果たしている。再注目の理由はたくさんある。機会を得て続きの話を行いたい。





■ゼウスビーシュリンプ

縦ライン、スカンク、バーティカル(ヴァティクル)などシュリンプの特長を述べる言葉であるがこれらはすべて共通の特徴をあらわした表現である。
現在、国内はもとより世界中で様々なシュリンプが生み出されており、見事品種となって流通するものはたいへん少ないのが現状だ。しかし可能性はまだまだ無限で、ビーシュリンプやタイガーシュリンプといった現在の品種を生み出した原種であっても、「忘れてきた形質」を取り入れようという動きがある。
その一環で注目されるのがこれらの表現をもつ種類(血統)である。
ゼウスビーシュリンプも含めて頭部を中心に、個体によっては尾尻までスカンクのようなラインを持つシュリンプに注目が集まっている。
その形質は異種間交雑が行われやすいタイガーシュリンプはもちろん、ビーシュリンプであっても形質を取り入れることが可能である。実は現在の注目時点以前からこれらの形質をもつハイブリットシュリンプは公開されることがしばしばあったが、レッドビーシュリンプの常識があり、特にビーシュリンプ表現の縦ライン個体は日本でのデビューにかなりの時間を要した。
ビーシュリンプがあまりにも有名で今回紹介しているゼウスビーとよばれる縦ラインをまとったレッドビーシュリンプよりも先に注目を得たのはクラウドシュリンプだろう。後述するピントシュリンプやシャドーシュリンプの間にあってクラウドシュリンプの縦ライン、つまりバーティカル(ヴァティクル)タイプは独特の雰囲気を持ち、たくさんのファンを生み出した。そして現在この縦ラインの楽しみは国産のクラウドシュリンプはもちろん、台湾を起源とするギャラクシーシュリンプにあるフィッシュボーンなど縦ラインの迫力を生かした品種が台頭してくるようになった。そのような背景を含めてビーシュリンプタイプの縦ライン個体、ゼウスビーシュリンプが市場に出る機会も増えている。
ポイントは縦ラインを得る代わりに一度ビーシュリンプの色彩が低下してしまうことだ。これらを根気よく回復し、ハイグレードなゼウスビーが登場することを望みたい。





■ピントシュリンプ

シャドーシュリンプが供給不足に悩まなくなったのは、このピントシュリンプの登場によってである。シャドーシュリンプの楽しみ方が熟知されてきた時代に合って、とんでもない芸術性をもったNewシャドーシュリンプが登場したのである。とくに衝撃的であったのが、「フルスポットピント」とよばれるモスラパターンのシャドーの頭部に水玉模様の白点をまとう前代未聞のシュリンプであった。ピントシュリンプとはドイツ語で「まだら」を意味し、同じピントシュリンプと呼ばれるものの中には、モスラ柄からゼブラバンド、シャドーシュリンプに似ている個体まで様々なパターンがあり、10パターンくらいにまで分けられそうなバラエティ豊かな品種であった。当時から出現率のかなり少ないフルスポットタイプはやはり高額で、万人が手を出せる状況ではなかったといえる。それでも現在は価格も落ち着き、入手して楽しみやすい状況となっているが、それでもやはりデビューを騒がせたフルスポットピントはいまだ見る機会が少ないのが現状だ。
またピントという名前は現在ハイブリットシュリンプの中でシャドー的な艶のある体色のシュリンプ全般に使われることが台湾での常識となり、過去の血統とは大きくかけ離れている状況であることも添えておきたい。
シャドーシュリンプに対しても劣勢遺伝であるピントシュリンプは新しい品種を生み出す際にもこれから重要となってくるだろう。
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